
京都の通りと言えば碁盤の目に並んでいます。
北→南、東→西の通り名の歌さえ覚えておけば自分がどこにいるのかすぐに分かるので、便利です。
歌というと、「あねさんろっかくたこにしき~」というアレです(ちゃんと覚えていない)。
しかし、そんな碁盤の目の中で、不自然に曲がっている道がときどき突然現れます。
烏丸通の東本願寺前も、門前を避けるようにぐにゃりと曲がっています。
ハンドル操作が怖いくらいにここだけ思いっきり曲がっているので、何か深~い理由があるのだろうと思ってきましたが…
本日の京都新聞紙面によると、この形状は1912年の市電烏丸線開通に伴って生まれたとのこと。
なんでも、全国から訪問する多数の参拝者を市電から守るため、門前を避けて線路を敷設するよう東本願寺が市に土地の提供を申し出たのだそうです。
市電が1977年に廃止された後も烏丸通は曲がったままになってきました。
一応、曲がった烏丸通の西側には直線の旧烏丸通が現在まで残されてきましたが、このたびこの旧烏丸通が閉鎖され、2023年3月に市民緑地として生まれ変わるのだそうです。
つまり、烏丸通はこの先もずっと曲がったままということになります。
京都にはまだまだ曲がった通りはあり、地図を見るとたいてい寺や神社を避けているように見えます。
調べるまでもなく訳ありな事情をお察ししますが、それはまた次の機会にです。