京都弁護士のおいでやす日記
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【気になる記事】

デジタル遺言が可能に

2026年2月22日  【気になる記事】 

近い将来、遺言のパソコン作成が可能になりそうです。

現在の遺言の主な作成方法は、①本人が全文を手書きで作成して押印する「自筆証書遺言」と、②公証役場で公証人に作成してもらう「公正証書遺言」の2つです。

このうち自筆証書遺言は、手書きで一人で作成できるメリットがあるものの、長文の場合には手書きするのが大変で、紛失や偽造のリスクもありました。

そこで、パソコンなどのデジタル機器で作成して、法務局でデータを保管する「保管証書遺言」が新たに導入されることになりそうです。

保管証書遺言は、パソコンなどで作成した遺言のデータを、法務局にオンラインや郵送で保管申請します。

そして、法務局の担当者がウェブ会議や対面で本人確認を行い、遺言者が全文を読み上げて、真意に基づく内容であることを確認します。

パソコンで作成できて、かつ公証役場まで赴く必要もないので、遺言を作成するときの新たな選択肢になりそうです。

ただ。

この保管証書遺言では、法務局は遺言の内容まではチェックしない見込みです。

そのため、結局のところ、せっかく遺言を作成したのに意図した内容になっていなかったり、法的に効力がない内容になっているリスクは伴います。

このようなリスクを減らすには、やはり公正証書遺言が最も安心です。

他方で、保管証書遺言は、法務局の本人確認を受けなければならないという点では、自筆証書遺言よりも心理的ハードルは高そうです。

つまり、保管証書遺言は「帯に短したすきに長し」で、中途半端な印象を受けます。

そのため、保管証書遺言の利用はそこまで広がらないのではないか?と予想します。

少なくとも、弁護士として最もお勧めするのは、今後も変わらず「公正証書遺言」ということになりそうです。

司法試験、どの県で受験する?

2025年8月31日  【気になる記事】 

司法試験が2026年から全都道府県で受験できるようになるそうです。

これまでは札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、那覇にしか会場がありませんでした。

2026年から回答をパソコンで行うスタイルに変わることから、答案用紙の運搬が不要になって会場を拡大することになったとかなんとか。

これで泊まり込んで遠方の会場で受験する必要はなくなります。

とはいえ。

かつて私はあえて遠方の会場を選んで受験しました(もちろんホテルを取って)。

当日に知り合いと出会って話すと集中力が削がれそうだったので、誰も知り合いがいない会場がよかったからです。

そのように、ロースクールの最寄りではなく実家近くの会場など、あえて遠方の会場を選んでいる人は少なくなかったように思います。

ちなみに、現在ロースクールがある都道府県は18のはずで、大都市圏に集中しています。

それ以外の都道府県の会場は、場所によっては受験者数が一ケタ、なんてことも起きるのでは?

10人くらいならとても集中できそうだし、謎の一体感も生まれそうで悪くはないかも。

でも1人とか2人だとさすがにキツイ。

などと、やらなくてもいい想像をしてしまいました。

特に2026年の試験は初めてだらけなので大変だと思いますが、受験生の皆様はがんばってください。

手書き地獄の司法試験からおさらば

2025年8月11日  【気になる記事】 

来年(令和8年)から司法試験もデジタル化され、パソコン受験が始まります。

これまでは論文式8科目について、全て手書きで回答していました。

試験時間は各2時間ですが、長い問題文を読むにも時間がかかり、答案構成を作る時間も必要なので、とにかく時間との闘いになります。

正確には、ペンを動かし続けて時間内に答案を書ききる闘いです。

いつも試験が終了する頃には手はガクガクで、つりそうになっていました。

いかに手に負担を掛けずにたくさん文字を書けるか、色々なペンを試したり、芯の太さを変えてみたりもしたものです。

その結果辿り着いたのは高いペンではなく、110円のSARASA 0.5で未だに愛用していることは、また別の話です。

とりあえず、この答案用紙の手書きが本当に苦痛でした。

「実務で手書きで訴状を作る弁護士なんかおらんやろ」

と、おそらく過去全ての司法試験受験生がツッコんできたことでしょう。

それが、ようやくパソコンで回答する仕様に代わるようです。

デジタル化ゆえに懸念されているトラブルなどもあるようですが、少なくともデジタル化の流れ自体は当然、というか15年遅いです。

回答できる分量も格段に上がりそうですが、回答できる上限も設けられるのかもしれませんね。

おなじみの郵便料金値上げ

2024年9月29日  【気になる記事】 

郵便料金が10/1から値上げされます。

84円(25gまで)or94円(25g~50g)だった定形郵便物は、50gまで110円になります。

今回は一気に来ましたね。

まあ全国どこにでもたった110円で郵便を送れるのも奇跡みたいなものだと思うので、自分はまだまだ受け入れられます。

110gと84円の差額の26円切手も販売されるそうなので、84円切手を使い切るまでは26円切手も買わなければいけません(そういえば82円切手も残っていた気がするが)。

普通郵便の配達に日数がかかるようになって以降、レターパックを使うことが増えたので、仕事上はレターパックの値上げの方が影響がありそうです。

10/1からレターパックライトが370円→430円、レターパックプラスが520円→600円に値上げされます。

差額分の切手を貼れば古いレターパック封筒も使えるそうですが、60円切手や80円切手が販売されるわけではないそうです。

80円分なら40円切手×2を貼ることになります。

60円分なら、40円切手+20円切手か…。

ちょっと面倒ですが、これを見越してこれまでのレターパック封筒の在庫は減らしていたので、ほぼ無問題です。

ちなみに、これまでのレターパック封筒を郵便局に持参すれば新しいレターパック封筒に交換してもらえるそうですが、差額分(60円or80円)+手数料55円がかかるようです。

古いレターパックが残っているときは、40円切手(と20円切手)を買って貼り付けるのが正解ということですね。

戸籍にフリガナがつく

2024年9月14日  【気になる記事】 

令和7年5月以降、戸籍に氏名のフリガナが記載されるようになります。

制度開始後、戸籍に記載される予定のフリガナが市区町村から通知されるそうです。

相続や離婚案件を扱っていると、関係者のお名前を読めないことが日常茶飯事です。

小さいお子様のお名前は、もう読み方の確認が必須です。

しかし、お名前が読めないのはお子様だけに限らず、年配の方でも何通りか読めてしまうお名前はよく見られます。

とりあえず、戸籍にフリガナが記載されるのは朗報です。

むしろ、これまでは名前の読みには法律上の根拠がなかったそうで、そちらの方が驚きです。

全国どこからでも戸籍を揃えられる

2024年3月10日  【気になる記事】 

戸籍法の改正によって、令和6年3月1日から本籍地外の役所でも戸籍謄本を取得できるようになりました。

つまり、全国どの役所からでも、自分の戸籍謄本を取得できるようになったということです。

これまでは本籍地がある役所でしか戸籍謄本を取得できなかったので、この改正によって非常に便利になります。

本人の戸籍謄本だけでなく、直系尊属(親や祖父母)や子、孫の戸籍謄本も全国どの役所からでも取得できます。

つまり、相続手続に必要な戸籍も、たいてい全国どこからでも揃えることができるということです。

ただし、いくつか注意点があります。

まず、兄弟姉妹の戸籍類はこの制度の対象外なので、自身が兄弟姉妹の相続人になったときなどはこれまでどおり本籍地がある役所で戸籍類を取得しなければなりません。

また、郵送やコンビニ端末での取得もこの制度の対象外であり、役所窓口に行く必要があります。

このような注意点もあるものの、これまでよりも格段に戸籍を取得しやすくなったのは間違いありません。

相続手続に必要な戸籍を自分で揃えやすくなったため、紛争性がない相続手続だけを弁護士等が受任することも今後は減っていくことでしょう。

ちなみに、(非常に残念ながら)弁護士などが職務上請求によって戸籍類を取得する場合はこの制度の対象外で、これまでどおり全国の役所から郵送で戸籍を集めなければなりません。

これからは、ある程度の戸籍は依頼者ご自身で役所で取得していただく方が、かえって早いかもしれません。

すでに離婚した人も共同親権に変更できるかも

2024年2月24日  【気になる記事】 

離婚後の共同親権が本当に導入されそうです。

このまま法改正が行われると、早ければ令和8年までに共同親権が導入されることになるようです。

離婚弁護士からすると、これまでの土台がひっくり返るレベルの制度変更です。

そして、この法改正の影響はこれから離婚する人だけでなく、すでに離婚済みの人にも及びそうです。

法改正案によると、改正法施行「前」に成立した離婚についても、家裁への親権者変更申立てによって共同親権に変更できることとされています。

つまり、過去に単独親権で離婚した人はみな、(子どもがまだ未成年なら)共同親権への親権者変更申立てができるということになります。

法改正後当面の間は、きっと共同親権を求める親権者変更申立てが数多く行われることでしょう。

そうなると気になるのは、家庭裁判所がどういった判断基準で共同親権への変更を認めるのかです。

現在も、単独親権から単独親権への親権者変更申立ては行えることは行えます(例:母から父への親権者変更)。

しかし、よほどのことがない限り親権者変更が認められることはありませんでした。

それに対して、共同親権への変更は、おそらくそれよりは広く認められるようになると思います。

離婚時点で共同親権制度があれば共同親権が望ましかったが、制度がなかったからどちらかの単独親権にするしかなかった、というケースも少なくないためです。

弁護士としては、この共同親権への親権者変更にもアンテナを張っていきたいと思います。

家裁のマンパワーで親権者変更が急増して対応できるのか、という問題はまた別の話です。

郵便110円時代へ

2023年12月30日  【気になる記事】 

今年最後のブログは、もちろんこの話題。

2024年秋以降、25グラム以下の定型封書の郵便料金が84円から110円に値上げされるなど、郵便料金全般が値上げされるようです。

82円が84円になったのも割と最近の話のように思い出されます(2019年)。

手元の書籍で訴訟関係の手続に必要な郵券を調べると、まだ80円時代のままの記載すらあったりします(改訂版を頼みます)。

あれよあれよと値上げされてきましたが、今回はケンケン飛びからいきなり100m走を始めたかのような値上げ幅です。

当事務所ではご依頼者とのやり取りはメールなどが主ですが、それでも郵便はまだまだ大量に使います。

そのため、郵便サービスの行く末は気になります。

個人的には、北海道や沖縄にもたった110円で郵便を送れるのも、まだまだ十分奇跡的だと思っています。

値上げは仕方がないことと受け入れているので、事務所前の郵便ポストだけは末永く残していただきたいと願うばかりです。

もはや自筆ではないのでは

2023年10月21日  【気になる記事】 

自筆証書遺言について、驚きのニュースがありました。

自筆証書遺言というと、全文(目録部分を除く)を直筆で記載しなければならない遺言のことです。

「自筆」証書なのですから、直筆なのは当たり前です。

ところが、その自筆証書遺言の本文をパソコンやスマホで作成できるようにする方向で、法改正に向けた議論が進んでいるそうです。

本人の意思の確認のため、署名は手書きにしたり、電子署名を活用したり、入力する様子を録画したりする案が検討される見通し、とのことです。

いやいや。

認知症がかなり進んでいるけれども自分の名前は綺麗に書けるという方もおられるわけで。

これまでは全文を直筆で書かなければならないという制約によって、本人の意思によることがある程度担保されていたように思います。

その制約がなくなれば、家族や第三者がパソコンで本文を作成して、本人に署名だけさせるというケースは間違いなく増えることでしょう。

これまでは遺言無効訴訟で遺言無効が認められるのは、決して簡単なことではありませんでした。

しかし、これからは遺言無効が認められるケースも増えるかもしれません(遺言無効訴訟の件数もきっと増える)。

とりあえず、自筆証書遺言という名前も変えなければなりませんね。

離婚後の共同親権

2023年10月1日  【気になる記事】 

離婚後の共同親権の導入がいよいよ現実味を帯びてきました。

とはいえ、単独親権を選択することも引き続きできることになりそうです。

また、共同親権を選択しつつ、監護者を指定するということも増えるのだと思われます。

つまり、今後も家庭裁判所が関わる案件では、共同親権の選択が望ましくない場合には単独親権が選択されるのでしょうし、その際は従来と変わらない基準で親権者が指定されるのではないでしょうか。

また、共同親権を選択しつつ監護者を指定する場合でも、やはり家庭裁判所は従来どおりの基準で監護者を指定するのだと思われます。

このように、これまでの家庭裁判所の根本的な考え方が変わるわけではないと思っています。

もっとも、共同親権が導入されれば弁護士としても一度頭をまっさらにしなければなりません。

また、共同親権に隠れていますが、養育費に先取特権を付与するという非常に重要な議論もされているようです。

養育費について、債務名義なしに一定額を差し押さえられるようになるのかもしれません。

もしそうなれば養育費は一層強い権利になりますが、面会交流について何か手当がされるのかは気になります。

いずれにせよ、離婚に関するルールが劇的に変わりそうで、議論の行方が非常に気になります。

自己紹介

  • 弁護士・税理士 河本晃輔
  • 京都弁護士会所属
  • 洛彩総合法律事務所(京都市右京区西院平町7クラエンタービル2階)
  • 京都で生まれ育つ。14年にわたる東京・北海道暮らしを経て京都に復帰。現在京都人のリハビリ中。
  • 趣味:旅行、アジア料理、パクチー、サイクリング、野球観戦、旅館探しなど
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